留年生ができるまで⓪ どうして私は国立理系に?その2

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kamoyachu.hatenablog.com

 

 

 

理系志望として高校2年の春がスタートしたわけですが、正直この時点ではクラス替え以外何も環境の変化はありませんでした。

理系と文系で多少授業が異なるので、文系クラスの友人と話すときに違いを感じるくらいで、特に課題が増えるとか、授業が難しくなると言ったことはなかったのです。

 

さて、二年生になると模試や進路指導が本格化し、何の根拠もない志望校・学部を決めなければいけなかったりします。

当時の私の偏差値は高いものではありません。地方の弱小自称進学校で中の上、地元旧帝大の判定なども、まだ殆どの人が本格的に勉強を始めていないであろう夏にぎりぎりC判定に滑り込む程度でした。

 

そんな中、うっかり理系になってしまった僕の目指すべき理系像といえば、こういうものになっていたのです。

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 ちょうど高校生になったとき、零戦の設計者・堀越二郎をモデルにこんな映画が公開されていました。

昔から飛行機やら船なんかは好きでしたし、どうせ4年間拘束されるなら少しでも興味がありそうな業界のがよかろう、ということです。堀越二郎平賀譲というのが幼い時からのヒーローの一人ではありましたが、数式の海には沈みそうでも、画面の中の彼らのように「鯖の骨」ならば自分も同じように愛でられそうだと思ったのです。(ちなみに当時から理系らしい学問、数学や理論物理、機械工学やプログラミングなんかにはからきし興味がありませんでした。)

 

そんなわけで高2の夏ごろでしょうか。今通っている学部を第一志望の欄に書き始めることになります。実際に受かる受からないを知るためいうよりは、自分の心の安定のために書いていた、というのが正確なところです。

というのも、理系選択の調査用紙を出した頃には「挫折したら文転」などと思っていたものの、夏休みの頃にもなれば文転もまた容易ではないことに気づき始めたからです。 

理由は大きく2つ

日本史の圧倒的な不出来と、得意ジャンルを持てなかったためです。

まず日本史に関して。

中学の頃、私の社会科の成績は悪いものではありませんでした。特に、明治期以降の通史(日本史、公民)についてはそれなりに理解をしていたつもりです。それを踏まえて日本史を選択したわけですが、これが挫折の始まりでした。

高校の日本史では、中学の頃はなあなあにできた文化史や有力者の興隆の過程なども理解せねばいけません。特に私が苦手としたのが仏像と絵、歴代幕府将軍でした。延々と並ぶ漢字とアルカイック・スマイルの狭間で、とうとう心が折れた私の日本史の偏差値は35にまで落ち込んでいました。

また、高2の勉強の中で、得意科目もとうとうありませんでした。

模試を受ければ各教科の偏差値のグラフが大きくない正多角形を描きましたし、客観的に見ても、自分の印象としても他人に誇れるような得意科目はありませんでした。

文系受験というのは、理系に比べ各教科(国・英・社)の比重が大きく、私立文系などは数学・理科が不要なことも多いです。従って、5教科合計で同じような点数の受験生がいた場合、これらの受験に有利なのは満遍なく点数を取るよりも、文系科目の中に強みがある受験生の方が圧倒的に有利になるのです。

 

学校の授業に興味がなかった当時の私は、学校の成績も大したことなければ、自分で受験勉強をしているわけでもない、本当に何もない普通の高校生として有り余る若さを浪費していました。

完全にモブキャラとして生きていましたがそれはそれでよかろうもん。という感じでしたね。野球見たりアニメ見たりカラオケしたり、そんな日々を過ごしてました。(本当にモブだな?)

 

そういえば初めてオープンキャンパスというのに参加したのもこの頃、2年生の夏休みでした。ただし、本当に具体的なことは何も考えていなかったので、東京旅行の口実として行ったのです。名の知れた私大のオープンキャンパスに適当に参加し、「面倒臭そう」とだけ思って帰ってきた思い出があります。

結局、それ以来オープンキャンパスというものには参加していないので、これ以後の大学決めは全てインターネットの情報を頼りにしていました。

とにかく受験というのは情報戦なので、インターネットに限らず調べる力が重要だということはここで行っておきます。(この先に書きますが私の合格要因はほぼ情報戦によるものです)

 

さて、結局それ以後も何もせず(高校生らしく宿題とか模試の受験はやってました)、気がついた頃には受験生。三年生になってしまうのです。 

 当時の志望校の判定はE〜D程度、何よりもこの先伸びそうな科目がない中で、私の受験はいよいよ受験戦争の戦火へ飲み込まれて行くのです。

 

 

 

では今回はこの辺で!次回は入試くらいまで行けたらいいですね。